自動車教習所での免許取得に欠かせない「みきわめ」。多くの方にとって聞き慣れないコトバだと思います。
修了検定や卒業検定を受けるためには必ず通過しなければならないこの関門について、多くの教習生が不安を感じています。
この記事では、みきわめの仕組みや内容、合格するためのコツを詳しく解説します。
教習所の「みきわめ」とは
まず、教習所で免許を取得するプロセスの中で、修了検定や卒業検定を受検するためには「みきわめが良となっていること」という条件があります。これは次のステップに進むための重要な関門です。
– 修了検定の受験条件
①1段階学科教習1~10番までを受講していること
②仮免前学科効果測定に合格済みであること
③1段階技能教習の「みきわめ」が「良」となっていること
– 卒業検定の受験条件
①全ての学科教習(1段階・2段階)を受講していること
②卒検前学科効果測定に合格済みであること
③2段階技能教習の「みきわめ」が「良」となっていること
つまり、みきわめとは教習の各段階で習得すべき技能が身についているかを確認するためのチェックポイントであり、次の段階へ進むための許可証のような役割を果たしています。
みきわめは「模擬試験」のようなもの
言わば、みきわめは「模擬検定」のような存在です。本番の検定前に行われる予行演習ともいえるでしょう。
– みきわめ=教習効果の確認
– 学科教習の模擬試験が「効果測定」、技能教習の模擬試験が「みきわめ」
教習所では、学科と技能の両面から運転技術を評価します。
学科面では「効果測定」という形で知識の定着を確認し、技能面では「みきわめ」という形で実際の運転スキルを評価します。
みきわめで「良」と判断されれば、あなたの運転技術が一定のレベルに達していると認められたことになります。
みきわめの内容
1段階技能教習のみきわめ
1段階技能教習のみきわめでは、基本的な運転操作が身についているかが評価されます。主な確認ポイントは以下の通りです
– 発進・停止の操作が適切にできるか
– 直線・カーブ走行の安定性
– 車両感覚(車幅感覚など)の習得度
– 交差点での安全確認と通行
この段階では、安全に気配りしながら基本的な走行ができるかをチェックされます。
2段階技能教習のみきわめ
2段階技能教習のみきわめでは、より実践的な運転技術が評価されます
– 一般道での走行能力
– 交通ルールの遵守と適切な判断
– 状況把握と危険予測
– 法規に従った基本的な走行
– 自主的な経路の設定と主体的な運転
– 方向変換や縦列駐車の実施と修正方法の理解
この段階では、実際の道路環境での対応力や判断力が重視されます。
みきわめのポイントとコツ
次に、みきわめに合格するためのポイントとコツをいくつかご紹介します
①基本動作を確実に行う:安全確認などの基本動作を省略せず、丁寧に行いましょう。
②教習で指摘された点に注意する:それまでの教習で指導員から指摘された弱点や改善点に特に注意を払いましょう。
③余裕を持った運転を心がける:急いだり焦ったりすることで操作が雑になりがちです。落ち着いて運転しましょう。
④交通ルールを厳守する:一時停止や制限速度など、基本的なルールを守ることは最低限の要件です。
⑤不明点を質問する:不安な項目や不明点があれば指導員へ積極的に質問しましょう。
「みきわめ不良」となったらどうなる?
もし、みきわめで「不良」となった場合、再度みきわめの教習を受け直すことになります。
しかし、落胆する必要はありません。むしろ、検定に1度で合格するための、そして実際の道路で安全に運転するための実力を身につけるチャンスと考えましょう。
まとめ
教習所の「みきわめ」は、次の段階へ進むための重要な関門です。
基本的には模擬検定のような位置づけで、実際の検定前に必要な技能が身についているかを確認するものです。
1段階では基本操作を、2段階ではより実践的な運転技術を評価されます。
みきわめに合格するためには、基本動作の徹底、教習で指摘された弱点の克服、余裕を持った運転などが重要です。
もし「不良」となっても、再度チャレンジすることができます。
教習所での学びは、単に免許を取得するためだけでなく、これからの運転人生における安全の基礎となります。
みきわめを通過するための努力は、将来の安全運転に必ず活きてくるでしょう。